結婚式のタキシードといえば、着丈の長いものを想像する方が多いかもしれません。確かにタキシードのジャケットには着丈の長いものもありますが、一番一般的な着丈は、スーツのジャケットと変わらない長さのものが多いのです。さらに最近のスーツはタイトなシルエットが流行していますので、ジャケットの着丈もそれに見合うよう短めになっています。
しかし結婚式では、お辞儀をすることが大変多い。そしてお辞儀をすれば当然上着がずり上がりますよね。その際短すぎる着丈のジャケットでは「お尻が丸出し」になり、ゲストに対して失礼になるかもしれません。タキシードはあくまで「お尻が隠れるジャケットの着丈」を意識しましょう。
では、タキシードの着丈にはどんなものがあるでしょうか。まず、「ロングタキシード」と呼ばれる、太ももの中間くらいにジャケットの裾がくるものがあります。ただし、これが似合うのは、背の高い方です。あまり背が高くない方は、長すぎない物を選びましょう。
モーニングカットとテールコート
タキシードの着丈は短めにしたい。でもお尻が隠れるようにもしたい。そんな場合には、「モーニングカット」のジャケットがお勧めです。「モーニング」と聴くと新郎新婦の父親が着る大仰なものを思い浮かべそうですが、現代風のデザインのものは、ジャケットの前丈がラウンドにカットされ、シルエットもタイトなものが多いです。そのタイプはジャケットの前丈の角が取る事により、目線を上に誘導して背を高く見せる効果があります。
夜の第一礼装と言えば、テールコート。いわゆる燕尾服です。最近のデザインでは、ゆったりとしたシルエットではなく、シャープなラインのものがあります。すっきりとしたラインに仕上がったタイプもあります。そしてテールコートの最大の特徴は、短くカットされたジャケットの前丈。これは目線を上に導く、理想的なデザインです。そして膝までもある後ろ側には、腰の高い位置にボタンを配置することで、すっきりとしたバックスタイルが得られます。