実習生・企業にもメリットが生まれる制度
徐々に整備されてきた技能実習制度
技能実習制度というものをご存知でしょうか?技能実習制度とは開発途上国等の人材を一定期間受け入れ、技能や技術、知識を習得させること」や「それらの人材が帰国後、日本で得た知識を活用することで開発途上国の発展に寄与すること」を目的として定められた制度です。
制度化されたのは1993年のこと。1960年代後半から行われてきた海外の現地法人の社員教育による研修制度が原型になっています。外国人技能実習制度は1997年に実習期間の延長が行われ、2017年には「外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律(技能実習法)」が交付されるなど、徐々に変化しています。2017年の技能実習法施行では、実習計画の認定や監理団体の許可などが新設されています。
現在技能実習生の数はおよそ41万人とされており、介護技能実習生など、徐々に人数が増加してきています。
技能実習のメリットとは
技能実習生として外国から日本を訪れる人たちにとってのメリットとしては、日本で生活することができるという点や、日本で給与をもらうことによって、本国よりもお金を稼げるという点があげられます。
また、技能実習生の受け入れは、日本側にもメリットがあります。たとえば、向上心旺盛な外国人技能実習生を受け入れることで企業の活性化や従業員・アルバイトやパートにも刺激が与えられます。企業にとっては、すでに基礎技術を習得している外国人技能実習生を受け入れることで、入社後の教育が楽になるといったメリットもあります。
さらには、外国人技能実習が本国に帰国してからも、現地で雇用することで企業の海外進出のための人材を容易に確保できる可能性もあります。技能実習生の受け入れには、対象職種が限定されていたり、企業規模によって受入れ人数が決まっていたりといくつかの条件がありますが、それらをクリアすれば技能実習生側・受け入れ企業側ともにたくさんのメリットを感じることができるでしょう。
技能実習生の受け入れは、企業単独型と団体監理型という2つの方式がありますが、現在行われている技能実習の多くは団体監理型となっています。